Only God Forgives オンリー・ゴッド
★★★☆
監督・脚本:ニコラス・ウィンディング・レフン 撮影:ラリー・スミス
出演:ライアン・ゴズリング、クリスティン・スコット・トーマス
『ドライヴ』は大好きだけれども・・・
これは『ヴァルハラ・ライジング』よりの映画だと判断。セリフの量が非常に少なく、削ぎ落としすぎな感じがするかも。『ドライヴ』の様に色彩を持った映像なのだが、タイのバンコクで撮影しているということから奇怪な雰囲気が漂う。
(ネタバレ)
『オンリー・ゴッド』
「もしあなたの右の手が罪を犯させるなら、それを切って捨てなさい」という新約聖書の内容に繋がる。
「兄が殺さたから復讐しなさい」という簡単な内容のはずなのに、そう感じさせない映像センス。おもしろい。
『ドライヴ』のオサレ感を求めると返り討ちに合うのもイイ。
— キャリー山田 (@k1muAtoZ) November 8, 2013
ラストのシーンは上の内容を示していると思う。この作品中では神=チャンになるのだが、根本的にはキリストが思い浮かぶ。そして、マタイによる福音書の5章1-12節にある、「右の目が罪を犯すなら、右目をえぐり出して捨てなさい。右手が罪を犯すならば右手を切り落としなさい。全身が地獄に堕ちるより、体の一部を失っても残りが天国に行く方がよい」にラストシーンは繋がる。
この作品を大いに盛り上げてくれるのは母親役のクリスティン・スコット・トーマス。彼女なしだったら見続けるのが辛く途中断念していたかもしれません。
3人の食事シーンはおもしろかった。
母、彼女と食事をするシーンがシュールすぎる。
母親が彼女に対し、「こいつの兄のチンコは大きい。こいつよりも大きい。いやね、兄がビックリするくらい大きいだけなのよ。」ってなことを言う。
なのに平然とした表情のゴズリング。
彼女も彼女で笑うことなくブスッとした表情でいるのよ。オカシイ
— キャリー山田 (@k1muAtoZ) November 8, 2013
『ドライヴ』の様などこか青臭さがあるものを期待していたら、芸術作品・・・言ってしまえば意味不明な内容に困惑。個人的にラストシーンの意味を見出だせたことで満足の域に入ってはいるが・・・。
邦題は『オンリー・ゴッド』
本作は邦題『オンリー・ゴッド』で2014年1月25日から公開。オンリー・ゴッドだと意味合いが違うものになってしまうので、いっそのこと『ブレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』のように『オンリー・ゴッド・フォーギブス/◯◯』で良かったんじゃないか!?
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