キム・ギドク監督最新作!『Moebius』

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★★★★★

監督、脚本:キム・ギドク

出演:チョ・ジェヒョン、ソ・ヨンジュ、イ・ウヌ

5月17日より開催される「カリテ・ファンタスティック!シネマコレクション2014」のクロージング作品として『メビウス』が上映される。

一般公開は今冬より新宿武蔵野館でとのこと。

キム・ギドクの最高傑作といったら『悪い男』を挙げる人が多いはず。その『悪い男』の主演であるチョ・ジェヒョンが再びキム・ギドク監督作品に戻ってきたと聞いただけで『メビウス』への期待度は上がるはず。

さらに韓国国内での上映は中止になるほどの問題作であり、全編通してセリフというセリフがないという異色作(字幕が出るのは一部のシーンのみかと)。

「去勢シーンがある」ということで話題になったが、そのシーンは冒頭であり、主として「去勢後」が描かれている。

去勢後の性欲の解消方法として、今作では自分の足の甲を石で削る、ナイフを刺すといった自傷行為が用いられる。やがて息子は性器を移植することになるのだが、その性器というのは・・・、反応した性器を見た母親の反応は・・・そして家族は。

時期や方法にもよるが去勢されても性欲は残る。そのため宦官と女官との不義がたびたび起こり、大量の張型が押収されるということがたびたびあった。宦官の性行為では多量の汗をかき、相手や物に噛み付くなどして性欲を発散させたという記録が残っている。(ちなみに現在では、直腸から前立腺を刺激することで射精に近い快感を得る方法が知られている。張型を自分自身に使用していた可能性もある。)
宦官 - Wikipedia

昨年公開された『嘆きのピエタ』が満足の域に達しなかった方には特にお勧めしたい。