2014年5月新作鑑賞

A(2014年ベスト候補)、B(良)、C(並)、D(残念)、E(2014年ワースト候補)

■A

たまこラブストーリー★★★★★

f:id:v2ki:20140605194305j:plain

ド直球!『たまこラブストーリー』が王道青春映画として傑作だった。「進路選択に迫られた時の個々の成長」

テレビシリーズの『たまこマーケット』は未見。『けいおん!』の山田尚子、吉田玲子ということ、何よりも京都アニメーション作品ということで敬遠していた作品である。その劇場版である『たまこラブストーリー』であるが、初見組でも十二分に堪能できるとても質の良い、これを見た後は他のことが考えられなくなってしまうくらいの作品だ。

思い返す度に魅力が増す。アニメーション作品なのに、アニメーションでしかできないことは殆どやっていないのにこの面白さ。敬遠してしまっていた山田尚子と吉田玲子は一歩先、二歩先のセカイに踏み込んでいる気がしてならない。

機動戦士ガンダムUC★★★★★

f:id:v2ki:20140605195111j:plain

5月17日、『機動戦士ガンダムUC』が完結した。新作エピソードが公開(配信)される度に次作の公開を期待させられたものだ。次はもうないということから燃え尽き症候群に陥った。シリーズ自体はトップクラス!

後述の評価「D」のところに最終章である『機動戦士ガンダムUC ep7 虹の彼方に』を区分した。正直、4年近くの歳月をかけて見せられたものは『機動戦士ガンダム(1st)』の呪縛に取り憑かれたものだったというのが哀しかった。

■B

プリズナーズ★★★★☆

f:id:v2ki:20140605195336j:plain

雪の積もった林の中、画面左から鹿が入り込んで来る。すると、カメラが引いていき、その鹿を狩猟しようと待っている男二人を映す。僕はこの瞬間から何かスゴイものを見始めてしまったのではないかと思った。映像と演出、編集に釘付けになっていた。極めつけは病院へと向かうシーン。コーエン兄弟の『トゥルー・グリット』でも魅せた治療を必要とする者を助けようと奔走する姿を、今回も熱く見せてくれている。

撮影監督はロジャー・ディーキンスだとエンドクレジットで知った。だから素晴らしいわけだよ。

ブルージャスミン★★★★

f:id:v2ki:20140605195442j:plain

ジャスミンの花言葉は「素直」「可憐」「温情」「気だてのよさ」「愛の通夜」「官能的」「愛らしさ」 (黄「優美」「幸福」)。

ジンジャーの花言葉は「豊かな心」「信頼」「慕われる愛」「無駄なこと」。

面白かったよ、ウディ・アレン

『WOOD JOB !~神去なあなあ日常~』★★★★

f:id:v2ki:20140605195608j:plain

自分の仕事がまた別の場所で活かされていることに気付かされる18歳の少年を描いているのが好印象。

ヨキ(伊藤英明)が軽トラに向かって走り始めて乗り込むまでをワンカットで撮った所は素晴らしいし、ドッジボールの使い方も良い。

■C

オールド・ボーイ(2013)』★★★

f:id:v2ki:20140605195902j:plain

パク・チャヌクのそれを超えることは不可能だと分かりきった上での鑑賞。例のアクションシーンの模倣もあり。

意外と良い(エリザベス・オルセンを見ながら)。

■D

機動戦士ガンダムUC ep7 虹の彼方に』★★★

アクト・オブ・キリング★★

f:id:v2ki:20140605200111j:plain

漫画家の荒木飛呂彦が「吐き気を催す邪悪とはッ!なにも知らぬ無知なる者を利用する事だ!自分の利益だけのために利用する事だ」というセリフを残しているのだけれど、まさにそれだった。自分の存在が吐き気を催す邪悪だと気付いてしまったアンワル。

『ぼくたちの家族』★★

f:id:v2ki:20140605195806j:plain

こちらの予想の範囲内で進んで行く家族再生の物語。
要所要所の演出は面白いものの、「占い」の使い方だけはベタすぎる気がした。しかし、石井裕也はベタな演出が多いよなと考えればそれも予想の範囲内。
「お金よりも大切なモノがある」という考えは俺は好きじゃない。

百瀬、こっちを向いて。★☆

f:id:v2ki:20140605200153j:plain

早見あかり」という女の魅力がこれっぽっちも理解できない身としては非常に辛い。『桐島、~』に取り憑かれてしまい、意識してしまっているとても残念な作品だ。
過度な光の取り込みが気になった。

(5月1日~5月31日)