岩井俊二『花とアリス殺人事件』を見た
ロトスコープによってカメラワークに磨きがかかった一本。
人物の初動が滑らかなのもイイね。
テレビアニメ『惡の華』ではどうにも受け入れられなかったロトスコープが、今作ではすんなりと受け入れることができた。
ロトスコープは実写映像をベースにしてアニメーション映像を作り上げる技法である。 発明したのはのちにフライシャー・スタジオを設立するフライシャー兄弟の兄マックスで、1917年に特許を取得している。 10年代のアメリカはアニメーションの産業化の時期にあたる。
『惡の華』をすでに見ていたことでロトスコープへの態勢が整えられていたことと、
(『惡の華』)
(『花とアリス殺人事件』)
ブサイク(語弊を招く書き方だが)なキャラが画面に映し出されることがなかったからだろうな~。
見終えた時、 映像技法云々について調べたくもなったが、それ以上に『花とアリス』をもう一度見直したくなる気持ちになった。
ベイビーレイズJAPANの「Pretty Little Baby」のMVにもロトスコープが使われています。